
行為の後から外陰部にかゆみ・痛みがある
・膣からのおりもの(帯下)が増えて色やにおいが普段と違う
・性交時に出血・痛みがある
・排尿時に痛みや違和感を感じる
・デリケートゾーン(陰部周辺)に小さなぶつぶつ(発疹)やできもの、腫れがある
思い当たる症状があるときは、恥ずかしがらずに早めに産婦人科を受診しましょう。
なお、性感染症によっては症状がごく軽かったり、全く出ない場合も少なくありません。少しでも不安な接触があった場合は検査を受けることが大切です。
船橋で性感染症・性病・ブライダルチェックならファミール産院ふなばしまでお気軽にご相談ください。
性感染症とは、性交渉など性的接触によってうつる感染症の総称です。原因となる病原体は細菌・ウイルス・原虫など様々で、それにより症状も多彩です。
代表的な性感染症には、クラミジア感染症、淋病(淋菌感染症)、梅毒、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ(ヒトパピローマウイルスによるイボ)、トリコモナス腟炎、ヒト免疫不全ウイルス/エイズなど数多くの種類があります。場合によっては複数の性感染症に同時に感染しているケースもあります。
主な感染症の症状を紹介します。
クラミジアに感染しても多くの方は無症状です。自覚があっても軽度のおりもの増加、不正出血、性交時の痛み程度のことが多い。進行すると骨盤内炎症性疾患(PID)を起こし、不妊や子宮外妊娠の原因になります。
Chlamydia trachomatis(クラミジア・トラコマティス)という細胞内寄生性の細菌です。抗生物質で治療が可能です。
膿性のおりもの、排尿時痛、下腹部痛などの尿道炎・子宮頸管炎などの症状があります。女性では無症状のこともあるので、男性に症状が出た場合、パートナーの女性も検査が必要です。放置すると卵管炎や不妊症の原因になります。
Neisseria gonorrhoeae(淋菌)というグラム陰性双球菌が原因です。クラミジアと重複して感染されている方も多くいらっしゃいます。こちらも抗生物質が有効です。
感染後数週間でしこり(硬性下疳)が性器に出現します。多くの場合、初期段階では痛みはありません。進行すると、全身に発疹(バラ疹)や脱毛などが起こります。放置すると神経・心臓にも影響します。
Treponema pallidum(梅毒トレポネーマ)という細菌が原因です。血液や胎盤を通して子供にも感染するため、妊娠を希望する方は検査が必要です。
外陰部のかゆみ、水疱~潰瘍形成、痛み、排尿痛。初感染時は発熱やリンパ節腫脹を伴うこともあります。
ヘルペスウイルスが原因です。
外陰部や肛門周囲にイボ(鶏冠状、カリフラワー状)が特徴です。痛みやかゆみがないことも多いです。特徴的な症状なので、見つけたらすぐに受診することをおすすめします。
Human papillomavirus(HPV)が原因です。HPV自体はありふれたウイルスですが、その中でも低リスク型(主に6型・11型)が尖圭コンジローマの原因となります。
黄緑色の泡状おりもの、悪臭、外陰部のかゆみ・灼熱感があります。男性では無症状のことが多いです。
細菌やウイルスではなく、*Trichomonas vaginalis(トリコモナス・バギナリス)*という鞭毛を持つ虫の一種です。膣や尿道に寄生します。
初期はインフルエンザ様症状(発熱・のどの痛み・リンパ腫脹)だが、その後無症候期に入り数年経過。進行すると免疫不全(AIDS)を発症します。
Human Immunodeficiency Virus(HIVウイルス)が原因です。主に血液・性行為・母子感染を介して感染します。現在では、早期に発見できれば、治療薬により発症を予防することができます。
なお近年、日本では梅毒感染症の報告数が急増しています。女性では20代前半の若い世代に多く、男性では40代がピークとされています。クラミジアや淋菌感染症、性器ヘルペスなど他の性感染症も20代の女性に多い傾向があります、これらの年代は「これから妊娠する可能性が高い人」が多い世代です。性感染症は誰にでも起こり得る身近な感染症であり、若年層で増えていることからも正しい知識と予防策を身につけることが重要です。
性感染症の多くは適切な治療によって治癒可能です。原因となる病原体に応じて治療法が異なり、主に薬物療法が中心です。
症状や感染の疑いがある場合、まず検査を受けて正確な診断をつける必要があります。
検査方法は種類によって様々ですが、主に血液検査(梅毒やHIV抗体検査など)や尿検査、膣分泌物の検体検査(クラミジア・淋菌のPCR検査、おりもの検査など)で調べます。
医師の診察では患部の視診や内診も行い、症状に応じて必要な検査を組み合わせて診断します。市販のセルフ検査キットもありますが、陰性でも見落としの可能性があるため、医療機関での検査の方が確実です。
原因菌に合わせた薬で治療を行います。クラミジアや淋菌、梅毒、トリコモナス腟炎など細菌・原虫による感染症には抗生物質(抗菌薬)や駆虫薬の内服・注射で治療します。
梅毒にはペニシリン系抗生剤の投与が有効であり、クラミジア・淋菌には、マクロライド系・ニューキノロン系などの抗生剤を症例に応じて服用します。
基本的にウイルスを体内から完全に排除することは難しいですが、抗ウイルス薬の内服や外用により症状のコントロールやウイルス量の抑制を図ります。
性器ヘルペス:アシクロビルなどの抗ヘルペスウイルス薬を用い、症状が治まった後もウイルスは体内に潜伏しますが、再発時にまた治療を行います。
HIV:完治はできないものの、抗レトロウイルス薬(ART)の内服で体内のウイルス量を抑え込み、エイズ発症を防ぎつつ長期的な健康維持を目指します。
いずれの治療でも大切なのは、医師の指示通りにきちんと薬を使いきることです。症状が改善したからと自己判断で中断すると再燃や耐性菌のリスクがあります。また再感染防止のため、パートナーと一緒に治療を受けることも重要です。性感染症は多くが性的接触でうつるため、自分だけ治療してもパートナーが未治療だと再びうつってしまいます。医療機関ではプライバシーに配慮して診療しますので、恥ずかしがらずにパートナーも誘って受診してください。
基本的に性感染症の治療は薬物療法が主体ですが、病変の内容によっては外科的な処置を行うこともあります。
尖圭コンジローマ(肛門・性器周辺のいぼ):薬の塗布で治らない場合に電気メスやレーザーによる焼灼、冷凍療法などでイボを除去する処置を行います。
骨盤内炎症(PID):卵巣に膿瘍ができているような場合には、入院の上で点滴抗生剤治療や膿瘍の外科的ドレナージ(排膿)手術が必要になるケースもあります。
当院では、いずれも行っておらず、高次医療機関へ紹介を行っております。
性感染症は早期発見・早期治療が肝心です。以下のような場合にはできるだけ早めに医療機関を受診しましょう。
自分に症状がなくても、性的パートナーが「尿道から膿が出る」「排尿時痛がある」など尿道炎症状を訴えた場合や、パートナーが性病と診断された場合は、速やかに自分も検査を受けましょう。特に、女性は無症状でも男性からクラミジアや淋菌を移されているケースが多いため注意が必要です。
コンドーム無しの性交渉や、カジュアルな出会い系で知り合った相手との性交渉、不特定多数との性的接触など感染リスクが高い行為があった場合は、症状を感じなくても検査を受けることをおすすめします。感染しても潜伏期間中は症状が出ないこともあるため、「もしかして」と思った時点で相談してください。
妊娠前のブライダルチェック(プレコンセプション検診)として、一通りの性感染症検査を受けておくことが推奨されています。
妊娠期間中は使える薬が制限され治療が難しい感染症もあるため(例:妊娠中のクラミジア治療薬の選択肢が限られる等)、妊娠前に発見・治療しておくことが理想的です。
特にクラミジア・淋菌・トリコモナスはおりもの検査で、梅毒・B型肝炎・C型肝炎・HIVは採血で調べることができます。
妊婦健診でも梅毒やB型肝炎、HIV検査は必ず行いますが、妊娠判明後よりも妊娠前に発見して治療を済ませておく方が母子へのリスク管理がしやすくなります。
症状がある方は保険、そうではない方も自費で検査が可能です。
基本採血検査 | 13,000円 |
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基本採血検査+内診察 | 20,000円 |
オプション |
子宮がん検診:4,000円 麻疹:2,400円 水痘:2,400円 耳下線炎:2,400円 肝機能:1,200円 腎機能:1,100円 甲状腺機能:3,500円 卵巣関連ホルモン検査:6,800円 抗ミュラー管:11,000円 |
当院は予約制です。以下のリンクからご予約をお願いいたします。
Web診察予約ページへ
ご予約後にWeb問診をお願いしております。特にご希望の検査等がございましたら、問診表内にその旨をご記載いただけますと幸いです。
プライバシーに配慮して、診察を行います。性感染症が疑われる場合、お相手も感染している場合があるため、お二人で来院された場合、一緒に診察を行う場合もございます。希望されない場合はその旨を、問診表にご記載ください。
〒273-0003 千葉県船橋市宮本2丁目2-2
受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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午前 9:00 - 11:30 | ○ | ○ | ○ | ― | ○ | ○ | ○ |
午後 14:00 - 16:30 | ○ | ○ | ○ | ― | ○ | ○ | ― |
午前 9:00 - 11:30 |
午後 14:00 - 16:30 |
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月 | ○ | ○ |
火 | ○ | ○ |
水 | ○ | ○ |
木 | ― | ― |
金 | ○ | ○ |
土 | ○ | ○ |
日 | ○ | ― |
※2025年7月20日より日曜日診療開始